シャープな写真を撮るための10のTips

Improve Photography” より、Jim Harmerさんの執筆した記事を大まかに翻訳してみました。

1. 射撃の名手のように撮影する

銃を撃ったことがある人なら分かると思いますが、上手な射撃のコツは、しっかりした「土台」を見つけることです。射撃手は、ベンチで身体を支えたり、一脚を使ったり、あるいは一番安定したポジションに立ったりします。写真を撮る場合も同様なのです。もし撮影の体勢をしっかりさせるか考えたことがないのなら、撮影前に安定性を高めることを考えましょう。シャープな写真を撮るのなら、三脚は使うに越したことはありません。


2. 広角端、望遠端を使わない

広角端、または望遠端が最もシャープなレンズに出会ったことがありません。たとえば、もしあなたが75-300mmのレンズを使用しているなら、300mmよりは280mmのほうがよりシャープなはずです。70-200mmレンズを使用しているなら、70mmよりは100mmのほうがシャープでしょう。もちろん例外はあるかと思いますが、個人的にはその例外を知らないのです。


3. 最もシャープな絞り値を見極めましょう

多くの写真家は、だいたいのレンズで最もシャープな絞り値は f8 または f11 だと経験的に学んでいます。基本的にはそうなのですが、絶対のルールではありません。三脚を使い、絞り値を段階的に変化させて撮影し、どれが一番シャープなのかを見極めるテストをしましょう。風景写真を撮るなら、多くの広角レンズではやや絞りぎみにした方がシャープになるはずです。

またシャープさをテストする際には、普段あなたがそのレンズで撮る距離・明るさを意識しましょう。もちろんケーブルリリースやミラーアップを使いましょう。


4. 最後にシャープネスの設定をいじりましょう:

残念ながら、写真家の多くはPhotoshopにデータを移して編集作業を完了させる前に、Camera RawのClarity スライダーをいじってシャープネスを調整しているようです。私はこのことに強く反対します。というのも、シャープネスの調整は媒体によって変えられるべきだからです。プリントされるのか、ウェブにアップされるのかで、それは異なるべきなのです。また、小さく見せるのか、大きく見せるのかでも変わってきます。編集プロセスの途中でシャープネスを変えるのは間違っています。最後にシャープネスを変更すれば、その写真を別の目的に使う際にもいちいち色々な調整を再度せずに済むのですから。


5. シャッターをすりつぶすのはやめましょう

私は自分が開いている写真ワークショップで、多くの人がまるでゴキブリを叩き潰すかのごとくシャッターボタンをガツリと押しているのを見てきました。力の入れすぎは、カメラがその場面を記録している決定的瞬間に振動を与えてしまいます。シャッターを押す際は、ボタンの上で指を引き戻すようにするだけで十分です。


6. いくらこう言っても聞いてくれないのは分かっていますが、レンズのマニュアルを読みましょう

レンズのマニュアルには、三脚使用時に手ぶれ補正を使うべきなのか書いてあります。手ぶれ補正をONにすべきものと、OFFにすべきものがあるのです。だからマニュアルを読みましょう。


7: ISOを上げましょう

粒子ノイズが実際にシャープネスを上げるわけではありませんが、シャープな見かけを作ることができます。多くの写真にとって粒子ノイズはネガティブな要素ですが、風景やスポーツの写真家は、すこし写真をシャープに見せるために、しばしば僅かな粒子ノイズを加えたりします。


8: レンズの個体差を試してみましょう

同じレンズでも、当たり外れがあることは事実です。特にローエンドのものではその傾向が強くなります。もし満足のいく写りをレンズが出してくれないようなら、同じレンズの別のものを試してみると変化があるかもしれません。


9: シャッタースピードを上げましょう

これ以上言うことはありません。


10: シャッター・ボタンをアップグレードしましょう

次にデジタル一番レフカメラを買う際には、シャッターボタンの質に気をつけましょう。安いものだと、半押しと全押しの間で「カチッ」とします。高級機ではこの動きがもっと柔らかいので、ボタンを押した際の安定性が高いのです。細かいことかもしれませんが、この違いが手持ち撮影の際の写真のシャープネスに大きく影響すると個人的には感じています。

参照元: http://improvephotography.com/686/tips-sharper-photography-sharpness/

プロが教えるカメラマンへの道「写真の学校」

プロが教えるカメラマンへの道「写真の学校」