ポートレート写真に関する101のヒント (その1: 1〜20まで)

IMPROVE PHOTOGRAPHYより。例により大まか翻訳。一部超意訳。

1.被写体の慣れ親しんだ環境で撮影しましょう。スタジオにいると落ち着かない人もいます。それは写真に表れてしまいます。無理にスタジオに連れて行くより、その人が慣れた場所で好きなことをしている場面を撮りましょう。子供を無理にドレスアップして泣かせたり不機嫌にさせるくらいなら、オモチャで遊んでいるところを撮るべきです。

2.子供や赤ん坊をあなたの普段の高さから撮ってはいけません。子供の頭を見下ろすように撮るな、ということです。彼らと同じ高さにカメラを下げて構えましょう。

3.被写体が何かを見るスペースを空けましょう。被写体をフレーム内の片側に置き、カメラではなくスペースを、つまり空いているフレームの反対側を見るような構図にしてみましょう。

4.窓の光を使いましょう。屋内の一般的な照明や直射日光は肌を美しく見せません。しかし、一度窓を通った光は柔らかく拡散したものになります。被写体を窓の横に配置して、光が斜めにあたるようにしてみましょう。

david

5.カメラ内蔵のフラッシュを使わないこと。内臓フラッシュによって、どんな美しいモデルも夜間車のライトに照らされたシカみたいになってしまいます。フラッシュとレンズが完全に同じ向きになっているため、被写体を真正面から照らしてしまうことになり、平らな光となってしまうのです。もしフラッシュを使うのなら、あなたの脇に置ける外部フラッシュは必須です。

6.顔を撮りたいのは分かりますが、細部を切り取ってみることも考えてみましょう。ビーチで遊んでいる子供の砂にまみれた足。おばあちゃんの手。友達の目、など。小さいものが大きなインパクトを与えることだってあるのです。

Mani al lavoro

7.露出オーバーにしてみる。ポートレートをクリーンでシンプルなものにする、定番ですが美しいテクニックです。

8.とんでもなく馬鹿げたことをしてみましょう。ドレスを着た友達がいたなら、そのままプールに投げ込んでみましょう。赤ちゃんに大人の服を着せてみるとか。

9.家族写真を台無しにする一番の要因は、「ほら、カメラを見て!」というやつです。別にポーズをとらないスナップ写真を常に撮れ、というわけではありません。でも写真を撮ることを相手が分かっているなら、真っ正面に棒立ちさせるのではなく、せめてきちんとポーズをとってもらいましょう。

10.見上げて撮る/見下ろして撮る。そうすることで被写体の「パワフルさ」を調節できます。2番で子供を撮るときは見下ろさないように、と書きました。子供は当然背が低いので、見下ろすように撮るとつまらないのです。見上げるように撮れば、力強く写ったものになります。スポーツ選手を撮るときなどは、低いところから撮るとパワフルに見えます。

11.カメラに表情が固くなる人がいたら、誰かほかの人とコミュニケーションさせましょう。スタジオで子供を撮るなら、親に居てもらうこと。笑顔をもらうことができます。

12.Photoshopで歯を白くしましょう。私は露出補正で白くしようと試みていたこともあったのですが、フォトショのほうが断然良いことが分かりました。是非試してみてください。白いドレスを着た女性を撮ったなら、歯の白さも完璧にして上げましょう。

13.服とロケーションのコントラストを効果的に使いましょう。明るい色の洋服を着ている人は、落ち着いた色の背景で。落ち着いた色の服なら、明るい背景で。モデルが引き立ちます。

14.あなたが撮っているのはモデルの半分だけです。もう半分を撮りましょう。つまり、背中です。カメラから歩き去る姿、振り向いている姿などはとても印象的です。

15.あなたの写真はどのように使われますか? あらかじめそれを考えましょう。使い道によっては、縦や横を決めておく方が良いのです。例えばSNSのプロフィール写真にするなら縦に撮るべきです。結婚のお知らせ用なら、横向きに撮れば文字を入れたりしやすいですね。

16.逆光で撮ってみましょう。順光で撮ることで暗くならないのは確かですが、強い光は被写体の顔を良い感じに見せるものでもないのです。日中のポートレートで一番良い方法は、太陽を背にして影になった被写体の顔を露出オーバーで撮影することです。

17.16番の方法で、マニュアル露出がうまくいかなければ、スポット測光を使いましょう。そうすることで、被写体の顔は適度に、背景はややオーバー気味な露出となります。

18.弱めの光の中で撮影しているなら(または、とてもパワフルなストロボを使っているなら)は、オレンジのフィルターをフラッシュにつけてみましょう。そうすることで被写体は......まずオレンジになります。それから、ホワイトバランスを調節して(Lightroomなどを使っても可)、被写体をニュートラルにすると、背景だけ青くなります。ここにたくさん例があります。

19.構図を考えてからフォーカスを合わせましょう。これ以上言うことはありません。フォーカスは目に合わせます。

Big Bubble

20.モデルというのは緊張するものです。自分 vs でかいレンズを持ったヤツ、ですからね。
もしモデルが居心地悪そうにしていたら、小道具を使いましょう。花、風船ガム、子供にはおもちゃ、などなど。撮影する写真にそれを含まなければならないわけではありません(もちろん使えば面白い写真になりますが)。でも、小道具がモデルをリラックスさせることは確かです。

(※ 写真は管理人がFlickrで検索してお借りしたもので、本文にあるものではありません)

長いので少しずつやっていきます。